全ては気の向くまま思いつくまま

音楽、教育、ゲームのことなど好き勝手に書いてみようかなと思います。

一人暮らしに憧れない。

今週のお題「地元自慢」

今時の高校生は、地元志向だ。
実家から通える会社に就職を希望し、実家から通える学校で勉強したいことがあるのであれば地元の学校へ進学する。
理由はさまざまだが、実家から出たくない、親が出したくない、さらにはコロナでなかなか帰って来れないがほとんどの理由だ。
実家から、出たくて仕方がなかった自分からしたら信じられない(笑)。

自分の家は、無茶苦茶厳しいわけではなかったが、高校までは友達の家に宿泊は禁止、遅くなっても帰ってきなさいという家で、それが自分は嫌で仕方なかった。
自分が帰った後、次に会った時に友人たちがあの時さーと自分がいなかった宿泊の話をしているのを聞くとイライラしたし、それを許さなかった親にも怒りを覚えた。

高校卒業時、半ば自分から浪人を選択した時、自分は絶対に理由をつけて家を出たかった。
結果、地元の予備校じゃ絶対に受からないなどと言って、県外の大手予備校に行くことに成功した。
生活のことが不安だから寮に入れたいという両親だったが、ピアノを受験に使うので電子ピアノの持ち込みができず、入寮を断念。両親は残念がっていたが、内心僕は大喜びだった。

浪人するのに一人暮らしが楽しみで仕方がなかった自分。今考えると滑稽である。
ちゃんと合格して一人暮らしすればいいのに。
でも、それぐらい一人暮らしへの憧れ、両親の束縛から解放されたかったんだと思う。

引っ越しをして、両親が実家に帰った日。
最初にしたのは、夜中にコンビニで立ち読み(笑)。
ドキドキしながら家を出て、人気のないコンビニで雑誌を読んだ。
10分ほど滞在して、ホットスナックを買って帰った時のなんとも言えない喜びと興奮は、
今でも忘れない。
あとは、夜中の公衆電話。家の電話だと電話代がかかって親に怒られるので、彼女や仲のいい友人へは公衆電話からかけていた。

話は戻って今の高校生。そういう自由よりも、黙ってご飯が出てきて洗濯してくれてなんなら部屋の掃除もしてくれて。そっちを取りたいらしい。
そりゃそうか、スマホがあれば自室でなんでもできる。プライバシーも守られる。
昔よりも優しい、甘い親が圧倒的。実家を出る理由なんてないのかもしれない。

昔は、家を出なければ得られない楽しみやドキドキ感があり、直接会わなければ友人とも何かはできない。便利になった分失われたものも大きいなと感じる。

でも、都会が良いという思いよりも、どんな理由であれ地元が良いというように高校生が思っているのなら救いか。
もしかしたら、地元「で」いいという消極的な理由かもしれないけど、それでも地元の良さに気づき、地元に若い人たちが定着してくれると嬉しいなと、大学時代を都会で満喫し地元へ戻ってきた地元大好きおじさんは思うのです。